眼瞼けいれん・片側顔面けいれん

眼瞼けいれん

参照元:ほほえみ(グラクソ・スミスクライン)より

眼瞼けいれんとは、まぶたの動きを制御する脳神経が障害され、目の不快感から始まり、最終的には自分の思うようにまぶたを動かせなくなる病気です。50歳から70歳台の女性に多い病気だといわれております。

眼瞼けいれんと聞くと、まぶたがピクピクするような病気と思われがちですが、下記に示すように実に多彩な自覚症状があります。

参照元:ほほえみ(グラクソ・スミスクライン)より

まぶしい
目を開けるのがつらい
目が乾く、しょぼしょぼする、ゴロゴロする(異物感)
まばだきが多い

ドライアイにも共通する症状が多いため、ドライアイと診断され、治療をうけるも改善しない場合は眼瞼けいれんの可能性もあります。
眼瞼けいれんの原因として下記が考えられます。

パーキンソン病などの脳神経の病気
睡眠薬、安定剤などの向精神薬の副作用
過度の精神的なストレスや緊張

眼瞼けいれんは治療がとても難しい病気であり、残念ながら特効薬はまだ存在しません。いろいろな治療を組み合わせて、許容できる状態にすることが治療の目標です。下記の治療法が試みられていますが、どれが自分に合うのかを試してみる必要があります。

内服療法:漢方薬、抗うつ薬などの内服
ボトックス療法:ボツリヌスという菌の毒素は筋肉の動きを抑制する作用があり、これを利用して、まぶたの周りに注射することで、まぶたの筋肉の緊張を改善させます。作用効果は約3ヵ月です。
クラッチ眼鏡:シリコン素材でおおわれたバネのような器具でまぶたを軽く押さえるよう、眼鏡の柄にとりつけます。瞼につっかえ棒をするようなイメージですが、瞼に軽く触れる程度です。

また、精神的なストレスや緊張も影響している病気だと考えられているため、当院では、患者さんの生活上の不安やストレスについても気軽にお話ししていただけるようなクリニックづくりを心がけております。症状とは関係のないことかな……と思われても、気になる点がありましたら、診察の際、ぜひお話しになってみてください。意外なところから、治療の糸口が発見できるかもしれません。

片側顔面けいれん

追加参照元:ほほえみ(グラクソ・スミスクライン)より

片側顔面けいれんとは、自分の意思とは関係なく、勝手に片側のほっぺたや、口元がピクピクけいれんしてしまう病気です。人と話しているときや緊張しているときに症状が出やすいため、とても困ります。50歳から70歳代の女性に多い病気といわれております。

片側顔面けいれんの原因は、脳から出た顔面神経が近くを走っている血管に圧迫されて発症することが多いと考えられていますが、原因が特定されていません。
治療は下記の通りです。

参照元:ほほえみ(グラクソ・スミスクライン)より

ボトックス療法

眼瞼けいれんの治療でも説明した、ボツリヌス菌の毒素を痙攣の起こる部位に注射し、筋肉のけいれんを抑制します。3ヵ月から4ヵ月程度効果があります。

神経血管減圧術

原因が脳血管による顔面神経の圧迫によるものと確定した場合、神経を圧迫から開放する、根治手術です。

眼部ミオキミア

無意識のうちに下まぶた、あるいは上まぶたがピク、ピク、ピクッとけいれんのような動きをする状態です。眼瞼けいれんや片側顔面けいれんではないか、と心配される方を多くみうけられますが、実は「ミオキミア」という生理現象です。

ストレス、緊張、睡眠不足などで、神経の高ぶっているときによくおこります。
したがって、よく睡眠をとったりして体を休めれば、いつのまにか改善しています。